マネキンフェス。それは音楽が好きで好きで仕方のないただの一個人が立ち上げた今までにないフェスである。
Mennequin Festivalと名付けられたこのフェスは、音楽ブログ「ノベルにはアイデンティティしかない」を運営しているノベル(@otakatohe)が立ち上げた妄想フェスである。とはいえ、ただ妄想するだけではない。非現実的なラインナップもつまらない。どうせやるなら、ちゃんとページも作ってタイムテーブルも考えてあり得そうな、そして自分が理想とするバランスの完璧なフェスを作りたい！という思いで始めた。本当にやるんじゃない？ってくらいにきちんと作り込みたい。そういう性分なのだ。このフェスはあくまで妄想である。ただ、実施はされる。いわゆるお家フェスだ。家にいても参加できるフェス、それがマネキンフェスだ。時間通りに、決められたアーティストの楽曲をみんなで同じ順番で聴く。実際に集まることなく、でもどこかでだれかが同じ時間に同じアーティストの同じ楽曲を聴くというのはロマンを感じないだろうか。これもフェスのひとつといえるのではないだろうか。
そんな思いで、誰に知られることもなくこの企画を始めたのは2年前の2018年。無事2日間を乗り切ったのだが、そのあまりもの準備と作業量に翌年は断念、今年もやるつもりはなかった。
しかし、2月から続くコロナウイルスによる、相次ぐライブやイベントの中止や延期。もう1ヵ月以上ライブにいっていない、という人がほとんどだと思う。みんなで集まって同じ音楽聴いて歌って踊ってお酒を飲みあっていたあの楽しかった時期が遠い過去のよう。音楽好きは、私を含め、未曾有の危機にさらされている。このままでは気が狂いそうだ。フェスに行きたい。ライブを観たい。みんなで乾杯がしたい。
そうだ、いまこそマネキンフェスの出番じゃないか！！！
みんながお家にいながら、フェスを呈したタイムテーブル。同時進行で進むステージに、どのアーティストを聴こうか迷うあのワクワク感。同じ曲を聴いて感想を言い合っていいねしあう高揚感。そうだよ、これはマネキンフェスにしかできない一大イベントなんだ！
これは、誰も参加してなくても良い。事実2年前は一人で準備して一人で一日中お酒を飲みながらフェスに参加していた。だれもいなくても成立する。それがマネキンフェス。コロナウイルスに、政治に、ほとほと疲れてしまった上に、はけ口もなくてもう耐えられない。私はここにマネキンフェス実施を宣言し、最後の一人になるまで踊り続けることを宣言する！！！！
開催だあああ！！！！！